県民のための健康増進情報/皮膚科領域
蕁麻疹
よく患者さんがじんましんが出た、と行ってこられます。そのような患者さんの中に、皮膚に赤く発疹したものすべてを「じんましん」という方があります。そうではなくて、皮膚に出る発疹のうち、特定のものを「じんましん」というのです。
「蕁麻疹」とは?
蚊に刺されたときのように、皮膚が部分的に赤く腫れてとてもかゆくなり、数時間あるいは一日以内にその赤い腫れが引いて、うそのように消えてしまいます。消えたかと思うと、しばらくしてまたかゆくなり、同じような腫れが繰り返し出てきます。そして、こすったり、掻いたりすると、その分どんどん広がって、ますますかゆくなります。イライラするような痒さです。それが蕁麻疹(じんましん)です。
このような症状が数日でおさまるものを急性蕁麻疹、1カ月以上つづくものを慢性蕁麻疹といいます。
時に、急性蕁麻疹や、慢性蕁麻疹が急に悪くなった場合、気管にもおよんで呼吸が苦しくなることもあります。すぐに病院に行ってください。
原因は?
蕁麻疹と聞くと、すぐ肝臓が悪いのでは?とか、なんのアレルギーだろう?という話になる事が多いですね。確かに、肝機能が落ちていて蕁麻疹が起こることも、何かのアレルギーで生じることもあります。でも、蕁麻疹だからといって、必ず肝臓が悪い、とも、アレルギーとも限らないのです。
では、一体どのような原因で蕁麻疹は起きるのでしょうか?
■外から体内に原因となるものが入った場合
飲食物(エビ、カニなどの魚介類、そば、小麦など。悪くなった食品等)、薬剤(痛み止め、風邪薬など)、花粉やほこりなどの呼吸とともに入るもの、蜂さされなど。アレルギーによることが多いようです。お弁当のエビフライを食べて、昼休みサッカーをした時など、食物アレルギーに運動が重なると重症になることもあります。
■体に問題がある場合
胃腸障害、肝臓疾患、扁桃腺炎、憩室炎、痔など
■特殊な原因
日光、温熱、寒冷、物理的刺激など。患者さん本人がそれに気づいている場合もあります。
■原因不明
体調を崩した後とか、過労、睡眠不足、又精神的ストレスなどでもおこることがあります。体の自浄能力が落ちたと考えればいいのではないでしょうか。
慢性蕁麻疹の方は自分自身、あるいは親御さんがいちばんその生活を見ています。どんなときに出るか注意深く経過を見てください。そして、医師にその様子を話してください。それを聞いて医師は必要な場合は検査を進め原因をしらべる努力をします。でも、必ずその原因が判明するとは限りません。
治療は?
どんなときに出るかよくお話を聞き、必要な検査をして、原因がはっきりと捕まり、取り除くことができればその原因を取り除きます。
局所には、発疹の出ているときに痒み止めを塗ります。暖めるより冷やしたほうがいいでしょう。
坑アレルギー剤、抗ヒスタミン剤などを飲んでいただきます。解毒剤、痒み止めなど注射することもあります。又、抗生物質が必要になること、重症であればステロイド療法をすることもあります。
慢性じんましんでは、治療期間が長くなります。根気強く定期的に受診しましょう。
その他の注意は?
入浴はいいのですが、長湯、熱すぎるお風呂、こすり過ぎに注意。
激しい運動は控えて。
掻かないこと。掻けば掻くほど増えてゆきます。
規則正しい生活で、十分な休養、睡眠を。
アレルギーでなくとも、とろろや青魚など、かゆみを増すたべものもあります。それから、特に急性蕁麻疹の時は、消化の良い、刺激の少ない食事に心がけましょう。