男の病気−前立腺肥大症、前立腺がんについて 小原クリニック 小原紀彰

○前立腺肥大症について
 早い人は50歳代より始まり、80歳以上になると2人に1人は前立腺肥大症になります(良性のものです)。
 症状は初期から順に
1.尿が間に合わない(尿意切迫感)。トイレに行く回数が増える(特に夜間頻尿)。
2.尿が出にくく、時間がかかる(排尿困難)。
3.全部の尿が出きらない(残尿感がある)。
4.昼夜を問わず頻繁にトイレに行く。尿が漏れてしまう。
5.尿が詰まって出ない(尿閉)と進みます。
治療はお薬か、物理的に温める温熱療法と手術療法があります。

○前立腺がんについて
 生活環境の欧米化により日本でも増加しており、前立腺がんによる死亡数は2,000年では6,000人、2,015年には13,500人となりがん死の第1位を占めると予想されます。前立腺がんは肥大症と違ってかなり大きくなるまで無症状です。特に前立腺がんは進行すると骨に転移しやすいのが特徴で骨痛が強くなり、歩けなくなったり、寝たきりになったりすることがあります。55歳以上の男性はがんの発生に注意しましょう。
 そのためには健康診断を受け、
@ 血液検査(PSA)、
A 専門医による直腸内指診、
B 超音波診断法をお勧めします。