視力とメガネの正しい考え方  花巻中央眼科 高橋 和博

 視力とは対象物を見分けるカであり、視力検査は、ある決まった条件(指標のサイズ、太さ、照明の明るさ、視力表までの距離)で視力を測る方法です。
 視力には裸眼視力と矯正視力があります。患者さんが「視力の低下」を訴え、視力検査に来院された場合、裸眼視力が悪くても矯正視力は良い場合と、裸眼、矯正視力のいずれも低下している場合があります。
 患者さんは、裸眼視力が低下していれば限が悪いと考えられる方が多いのですが、眼科医は矯正視力が良ければ視力は良好と判断します。なぜなら、たとえ裸眼視力が悪くても矯正して視力がよければメガネやコンタクトレンズで問題は解決できるからです。
 逆に、矯正しても視力が悪い場合は、眼の中に視力を妨げている疾病があると疑い、精密検査が必要になります。
 視力の低下を自覚したならば、最初に眼科を受診し、眼に病気が無いことを確かめましょう。さらに視力検査で矯正視力が良好であれば、その度数を処方せんに記入してもらい、メガネ店に持って行ってメガネを作ってもらいましょう。
 また、児童生徒の時期にメガネを使用する際には必ず、まず眼科医に相談することをお勧めします。合わない度数のメガネを使うと、その後の視力に大きな影響を及ぼしかねません。