疣(いぼ)             三浦医院         三浦 良雄

 疣は皮膚表面のざらざらした結節で、医学的に疣贅(ゆうぜい)といいます。これには疣ウイルス(ヒト乳頭腫ウイルス)によるウイルス性イボと、皮膚の老化による老人性イボ(脂漏性角化症)があります。
 ヒト乳頭腫ウイルスは百種類以上あります。皮膚が傷ついたり、欄(ただ)れたりしていると、そこからウイルスが侵入し、種類別によって疣ができ、感染により、拡がる可能性があります。予防として健康な皮膚でいることがあげられます。
 老人性イボは良性腫瘍のひとつで、年配の方の顔面などに多く発生します。年齢や長く紫外線に曝(さら)されることにより、老化した皮膚細胞の新陳代謝がうまくできず、メラニン色素を溜め込み、次第に細胞の異常が強くなり腫瘤状となったものです。予防として紫外線を避けることがあげられます。
 両方とも治療は種々ありますが、今、一般的なのは液体窒素冷凍凝固術です。疣のある方はそのままにしないで、医師の診察を受けましょう。